海外で働くー私が今の仕事をするようになったきっかけ、続・後編
2016/09/25
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ここまで長くなる予定ではなかったシリーズ続・後編です(笑)
以前の記事がまだな方は、最初にこちらから読んで下さいますようお願いします♪
海外で働く-私が今の仕事をするようになったきっかけ、前編
海外で働く-私が今の仕事をするようになったきっかけ、中編
海外で働く-私が今の仕事をするようになったきっかけ、後編
話を主人の事に少し戻します。私がガス会社の派遣が決まってすぐの頃、主人はお友達と友達の連れてきた他数名とコーヒーを飲みに行き、そこにいた1人がテレコム関係の会社のコールセンターで働いてる事を聞きました。
派遣社員ではなく、そのテレコム会社のカスタマーサービスは全員正社員。医療保険のみではなく、ボーナス有、有給休暇あり、その他色々なベネフィットがあり、主人が働いていた大手米車会社のコールセンターの仕事とは条件がかけ離れていて。
「ずっと募集してるよ、応募してみたら?」と言われ、さっそく帰ってきて履歴書を新しく作り直し、応募しました。
主人も、派遣会社よりこの大手米車会社のカスタマーサービスの仕事を紹介されうれしかったのもつかの間、あまりのお客様の苦情の電話にストレスが溜まっていた頃でした。リコール、故障、かかるお金。車の運転中に何かあったらもちろん命にも関わりますし、家の次に大きな買い物と言われる自動車。電話してくるお客様も、私の働いていたガス会社の営業所に電話をかけてくるお客様に負けず劣らず、怒り狂った口の悪い怒鳴り散らす人ばかりで。
「自分には、学歴もオフィスで働く経験もなかったからとりあえず半年以上は頑張ろうと思った。でも、同じコールセンターで働くなら、派遣社員のままでいるより出来れば正社員になりたい。経験も一応ちょっとはついたし、他のコールセンターの仕事を探してみる。」と。
そしてこのテレコム会社のカスタマーサービスへ応募し採用されます。年収、基本給310万スタート、ボーナスが給料の15%。有給休暇3週間。その他色々なコンプやベネフィット有。
派遣会社から紹介された大手米車会社のカスタマーサービスが時給1,300円で医療関係のベネフィットのみだったので、年収にしたら250万円もなかったかな、祝日などはもちろんお給料出ないですし、有給休暇もなかったので。
私がガス会社で働き始めて2ヶ月程くらいの頃に、主人は9ヶ月の派遣社員を卒業し、このテレコム会社へ正社員として雇われ転職しました。
私は主人と知り合ってからは以前ほど日本に対する執着はなくなっていましたが、それでも相変わらず大好きだった事があります。当時住んでいたアパートの目の前にある図書館に日本の本が何故か沢山置いてあり、飽きずに通っては日本の本を借りて、時間がある時に読みまくっていました。
あの、図書館に行ったら数台置いてあるコンピューターで、タイトルや著者の名前を打ち込んで、お目当ての本が広い図書館のどのセクションのどの棚に置いてあるのか探すのが楽しくて。日本語の本なんて、インターナショナルのセクションに一箇所に固まって置いてあるのは分かりきっている事なのに(笑)この検索が楽しくて、いつも行く度に必ず触ってました。
こんなに沢山ある本の中で、こんな風にキーワードを入れるだけで、何処にあるかをこんなに的確に教えてくれるなんて。すごいなあ、賢いなあ。ずっとずっと気になってました。
そしていつからか、図書館で働きたい!と思うようになります。図書館と言うか、このコンピューターの検索を作る人になりたい!と。
主人にそれを言うと、「ああ、ネイナン、それはデータベースっていうんだよ。」
データベース、データベース、データベース…
聞いた事ないけど、習ってみたい!これが私のやりたい事なのかもしれない。
ちょうど仕事の電話で怒り狂ったお客様の1人から英語力の不十分さ指摘され落ち込んでた時でもあり、今の仕事をこのまま続けるのは無理だと感じていたので、それなら英語の不十分さをカバーできる程の技術が欲しいと思い始めていました。
だって、このガス会社のサービス営業所で働く作業員の方、15人程いましたが、英語が完璧じゃない人達結構いたんですよね、でもバリバリ時給3千円とか稼いでるし。ボイラー点検とか、温水器の取り付けとか、やっぱり手に職があるから英語がちょっとたどたどしくても、なまりがあっても、言ってる事が解るなら仕事するのに全然困らない。
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私も、データ入力の速さを気に入られたり、エクセルの能力をセールスマネージャーに褒められたり、でもそれだけじゃなく、ここで終わるんじゃなく、もう少し踏み込んでみて手に職を見つけ、できれば電話を取ったり人とあまり話さなくてすむ仕事を見つけられたら。裏方でカタカタあの図書館に置いてあるような、本を借りに来た人のお手伝いが出来るあんなデータベースが作れるようになれたら。
以前MSオフィスのコースを取ったITの専門学校には、その後ウィンドウズの基礎コースも取りに行ったりしていたので、データベース関係のコースがあるかを調べました。
あった、あった、データベース…オラクルと言うらしい。
オラクル データベース管理・運用
オラクル アプリケーション開発
主人曰く、私のやりたい事はアプリケーション開発の方らしい。
どうしよう、1つずつパートタイムでコースを取っていくと果てしなく時間もかかるし、勉強に集中出来ない。ずっと勉強してなくて、高校の成績もイマイチだった私が果たしてついて行く事が出来るのか。今みたいに仕事を続けながら、充分な勉強時間が取れるのか。
でも、仕事を辞めて、学校にフルタイムで戻ったら…生活は大丈夫?授業料は?主人は正社員になったとは言え、ちょっと前に転職したばかり。何かあったらどうする?
毎日主人と話し合いました。最初は、転職したばかりだしと不安を口にしていた主人も、最終的には私に学校と仕事の両立は無理だと思うからと、仕事を辞めフルタイムで学生に戻る事を勧めてくれ。生活は出来るだろうけど100万円近い授業料はさすがに全額払えないので学生ローンを借りる事にして、9ヶ月間の集中コースをフルタイムで取るべく仕事を辞める決心をしました。
学校の申し込みも済ませ、学生ローンも申請した後に派遣会社より先に営業所のオーナーに辞める意思を伝えました。この国では2週間前の通知が義務付けられていますが、引継ぎなんかもやりやすいようにと、約1ヶ月前に伝えました。
残ってくれるなら…派遣会社を通す事を辞めて、時給1,600円で雇い直すけど、考え直す気はないか?
ありがたい言葉でした、でもね…多分半年前なら喜んで受けてたと思う。でも、あの怒りの電話を受けた後は、自分のやりたい事が見つかった今は、将来後悔するかもしれないけど私は進むしかない、もう決めた事だから。
仕事最後の日、営業所のみんなが何かコソコソ話してて…私がトイレに立って部屋に戻ってくると、ピタッと会話が止まったり。ああ、私の事何か陰で話してたのかな、辞めてく私には聞かれたくない話でもあるのかな、もう関係ないからかなって、でも最後の日なのに、そんな態度取らなくてもって寂しい気持ちで涙が出そうになるのを堪えながら働いてました。
せっかく11ヶ月も働いたのに、最後の日にこんな気持ちで働くなんて。やっぱり辞めるのは正解だった。
そう思いながら黙々と無口で働く私を部屋に置いて、皆がどんどん部屋から出て行って。1人残されて仕事をしながらすごく惨めな気分になってた時、オーナーが部屋に入ってきて、「ネイナン、ちょっと頼みたい事あるからこっちに来てくれる?」と。
着いて行ったら…キッチンに送別会が用意されていました。
こっちの人達らしく、ホットドッグとハンバーガー。ローストビーフ、ターキー、ハムなどのコールドカットとパン。サラダ、飲み物、フルーツの盛り合わせ。
そして、学校に戻る私に通学に使ってねと、皆でお金を合わせて革製品で有名な会社のとても軽いリュックサックをプレゼントしてくれました。
大人になってから、人前であんなに泣いたのは多分初めてだったと思います。ああ、思い出したら今でも泣けてきた(笑)
3ヶ月の契約だったはずの派遣社員、結局11ヶ月もいちゃって、色々あったけどとても懐かしい思い出です。
私がエクセルを手伝ってたセールスマネージャー、辞める時に「僕の奥さんが別の大きい派遣会社でリクルーターをやってるから、学校を卒業したら連絡して。仕事紹介出来ると思うよ。」と言ってくれました。
結局は紹介してもらう事はなかったけど、オーナーとセールスマネージャーにリファレンスを書いていただき、それが卒業後就職の際に役に立ったと思います。
今回も長くなりすぎて、終われなかった…次回は完結編で!
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